タイ製ワニ革製品の輸入承認手続きで経済産業省へ行ってきた ~ K-DAD タイで買い付け、ネット販売で約10年生計を立てている ひとり会社社長のお役立ち情報
タイ製ワニ革製品の輸入承認手続きで経済産業省へ行ってきた
まえがき
こんにちは。K-DADです。
先日、タイのワニ革工場で新しいワニ革製品を作ってもらいました。
すでに日本のネットモールで売れているデザインに改善点を加えて作ってもらったODM製品です。
タイでオリジナル商品を作ってもらう方法はこちら:
ですが、ワニ革はワシントン条約(CITES)で輸出入が厳しく制限されている製品ですので経済産業省による輸入承認手続きが必要になります。
CITES輸出許可書を発行してくれるワニ革店で買い付けないと日本に輸入できないのでご注意下さい。
誰でもできるワニ革の輸入承認手続き方法はこちらで解説しています:
このページだけでワニ革製品の輸入承認方法が理解できます。
経済産業省へ
輸入承認の手続き自体は郵送でもできますが、話のタネにと初めて申請に行った時以来久しぶりに経済産業省に出向いてきました。
東京から遠い方は郵送による申請の一択しかないですが、
東京近郊の方は直接経産省に伺って申請することも可能です。
ただし、申請の時は受付時間が短いです。
平日の10時から11時45分と13時半から15時半までです。
ただしお役所らしく月の最終金曜日はプレミアムフライデーということで午後の受け付けは14時半で終了します。
承認が通ったあとの承認書の受け取りは平日の10時から17時まで可能です。
書類が経産省に届いてからの処理は郵送でも直接提出でも同じくちょうど1週間かかります。
ただ、直接経産省に伺って手続きすれば、書類郵送の日数分だけ早く書類が手に入ります。また、対面で直接説明を受けながら書類を記入、提出できるメリットがあります。
以前の記事でも書きましたが、経済産業省の最寄り駅は東京メトロ千代田線、丸ノ内線、日比谷線の霞が関駅です。
A12番の出口から地上に上がると目の前が経済産業省の本館入り口です。
千代田線から行くとA12出口は近いです。
今回丸ノ内線で霞が関駅に着いたのでかなり歩かされました。
玄関を入ると右側に受付があります。
来訪者受付票を書いて受付に運転免許証などの身分証明書と一緒に出します。
来訪先は貿易経済協力局 貿易管理部 貿易審査課です。(長い・・・)
すると通行カードを貸してくれるので、警備員さんの手荷物チェックの後、それで入館ゲートを通ります。
ワニ革の輸入承認申請をする貿易経済協力局 貿易管理部 貿易審査課は本館14階西8号室にあります。エレベーターを14階で降りてこの案内がある方に向き左の奥が西8号室です。
輸入承認申請手続き流れ
そこで輸入承認の申請に来た旨告げると、係の方が面談して書類の確認をしてくれます。
ここで詳しい説明も受けられるし、その場で訂正項目があれば訂正してくれるので初めてワニ革の輸入承認を通そうという人、今後も継続して輸入承認の必要な商材を扱おうと思っている方は経験のために1回は直接申請に来てみることをおすすめします。
官僚さんのお仕事なのでちょっとでも間違ってるとやり直し!とか言われるかと思いましたが、結構寛容です。訂正があっても直接申請書類に訂正で大丈夫です。
書類のチェックが終わると受理してくれ、輸入承認申請書の控えをくれます。
そして、承認が通るのが何日なので、次は何日に来てくださいと言われます。
特に承認が通ったから来てくださいという連絡はありません。
通常は暦上の1週間後です。
K-DADも1週間後取りに行きました。
申請時に返してもらった輸入承認申請書の控えを見せれば持ってきてくれます。
せっかく都心まで行ってきたので帰りにカオソーイ(タイ北部の名物カレーラーメン)を食べて帰ってきました。
ワニ革製品輸入承認される
今回ワニ革の輸入承認が通った申請書です。
経済産業大臣のハンコが押されています。
この経産大臣のハンコが押された輸入承認書をタイのワニ革を輸出してくれる業者にスキャンして送ると業者はやっとワニ革製品を発送できるようになります。
ワニ革店、もしくはタイの代行業者はこの輸入承認書と、CITES輸出許可書とインボイスをひとまとめにしてDHLなどカーゴ会社に提出、するとカーゴ会社はそれをもって製品を発送してくれます。
税関で無事通関されれば早ければ数日であなたのもとに届きます。
DHLならスムーズに通関されれば最短、発送翌日に日本に配達されます。
ただし、この一連の手続きは毎回の輸入ごとに必要です。
ですので継続してワニ革製品を販売するなら今後経産省とはこの手続きで長い付き合いが始まります。
でも手続きはこれだけですので手続きの流れさえわかれば、2回目からは郵送申請で十分です。
最後に
これで大手を振ってワニ革製品を販売できますね。
これだけのカンタンな手続きでも未体験の人にはそれが心のハードルになり実行しません。
実践した人だけが蜜を吸えるブルーオーシャンが待っています。
輸入承認を受けずに輸入販売しているモグリの業者、個人もいますが、
モグリで承認なしで輸入しようとしても何のメリットもなくリスクしかありません。
なぜかんたんな手続きをしないのか理解できないです。
不正輸入のパターンとしては以下の例があると思いますが、
- 輸入承認なしで輸入を試みる 1カーゴ会社2スーツケースに忍ばせてハンドキャリー
- ワニ革を牛革と偽って輸入
そもそもカーゴ会社はワニ革製品とわかってて書類なしでは配送してくれません。
だから1はできない、2も、1回バレずに日本に持ち込めたとしてもまた輸入ごとにタイに行かなくてはいけません。その旅費を負担する価値はありますか?しかも税関で荷物を開けろと言われたらおしまいです。
ワニ革製品が見つかれば必ず税関に没収されます。
ワニ革を牛革と偽って輸入するのも同様です。
いつかは見つかりますし、お客様から「これは正式な手続きを踏んで輸入されたワニ革ですか?」と問い合わせられたらどう答えますか?
無料でできる手続きを怠って得るメリットはほとんどなく、逆に没収・摘発のリスクしかありませんのでK-DADの記事を参考にきちんと輸入承認を取ってからワニ革製品を販売して下さい。
K-DAD