マスク原価とどうやって売るか解説 中国から買い付けた使い捨てマスク届きました 読者様発送完了
中国から買い付けた使い捨てマスク届きました 原価とどうやって売るかも解説
読者様にマスク発送完了
こんにちは。K-DADです。
先日読者様対象に行ったマスク原価提供企画、
そのマスクが先週末納品され無事申し込みいただいた方に全て発送が完了しました。
最悪GW明けに届くのかと予想していましたが思ったより早く納品され、多くの方には連休が始まる前にお届けできてよかったです。
流通し始めた使い捨てマスク
マスクが手に入らない、入らないと言われていたGW前に比べ、最近はネットでは高いながらも普通に買えるようになり、リアル店舗でもマスクを売っている店が出てきました。
相場は不織布使い捨てマスク50枚がだいたい3000円前後といった価格です。
ただし大手のドラッグストアでは相変わらずほとんど見かけません。
それは現在使い捨てマスクの原価が大幅に上がっていて大手のドラッグストアは手を出せないからです。いくら原価が上がったとはいえ、コロナ前は50枚600円台で売られていたマスクを3000円で売ってはイメージが悪いからですね。
かと言って今までの値段で売っても大赤字。
だからあえて新ルートでは仕入れないのだと思います。
そこを突いて今までマスクなど売っていなかった業者が次々にマスク販売に手を出している、というのが今の状態です。
いまマスクの原価とは・・・
いまマスクを売っているのは中国輸入をやっているネット販売業者や、ふだん中国とはマスク以外の商材で繋がりがある業者です。
そういった業者はふだんマスクを取り扱っていないので仕入れ値が上がったとしても売れるならと柔軟に仕入れします。
そういった業者が扱っているマスクがいま日本の市場に流れています。
ネットや街売りでは50枚がだいたい2800円から3600円くらいの幅の価格帯でよく見ます。
シャープのマスクも送料まで考えると50枚3938円ですから1枚79円ですね。おそらく原材料の不織布は輸入していると思われますが、不織布の価格も高騰しているのでそのくらいの価格でしか作れないでしょう。
中国製マスクの相場は日本では平均1枚60円くらい。
10枚パックとかに小分けするとさらに単価は上がり、相変わらず1枚100円くらいで売っている業者もあります。
オフィスビルの前で10枚1000円とかね。
営業とか会議とかで緊急に必要な人はそれでも買うらしいですね。
さてその中国製マスク、今現在原価はどのくらいかというと川上から順に
- 中国工場での生産原価 1枚17-18円
- 中国の工場とごく近い卸元や貿易会社 1枚20-25円
- そこから仕入れる人(我々) 1枚30-35円
- 日本の卸業者から仕入れる人 1枚40-50円
- 日本国内小売り 1枚60-100円
といったところかなと思います。2と3の間には国際送料が乗っかってきますね。
我々のようなふだん中国輸入をしている業者は3の立場になります。1から5までの間に国際輸送や卸間の輸送が重なれば重なるほど原価に加えられ価格が高くなっていきます。
いまマスクとマスクの原材料である不織布が世界中で争奪戦になっているので中国国内でもマスクの値段は値上がりしていて小売価格は1枚20円台です。
中国の小売りサイト、タオバオでのマスク販売ページ
ですので今のマスクの価格50枚3000円はあながち暴利というわけではないということがわかります。
中国でもマスクが高く売れる旨味を簡単に手放すとも思えず、しばらくはというより、もうマスクがコロナ以前の値段で買えることはないのかもしれませんね。
欧米人がマスクをする習慣がつけば今後も継続的にマスク需要が世界的に高まるでしょうから。
というわけでマスコミでも今マスクを売っている業者を批判的に報道する向きが多いですが、価格という現象面だけで偏った報道をせずに素材原価の向上、世界的な需要増も合わさって今の価格になっているということを正しく報道してほしいですね。
本来マスクを販売するべき大手ドラッグストアなどが販売しない中、勇気を持って買い付け販売しているのはいまマスクを販売している業者なわけですから。
いまのマスクの売り方
転売規制に引っかからない製造元、卸からのルートでマスクが買い付けられたとしてそれを売るのもなかなかいま大変です。
メルカリ、ヤフオクなどではそもそもマスクの出品自体が禁止されています。
小売りから仕入れての転売じゃなくてもです。
いまマスクが売れる手段としてはこのようなものが考えられます。
- アマゾン、楽天、ヤフーなど大手プラットフォームで出品審査を通して販売
- 自前でネットショップを作る
- SNSを通して販売
- リアル社会で営業をかけて卸すか販売する
- 移動販売で小売り
我々ネット物販業者が真っ先に考えるのが1ですけど、プラットフォーム側でも転売規制などの法令に抵触する業者の販売を許さないよう出品審査が厳しくなっています。
アマゾン、楽天、ヤフーなど、どのプラットフォームもマスクを販売するには出品申請をして審査を受ける手続きが必要になっています。
その際にたいてい仕入元がわかる納品書などの書類と、法令やプラットフォームの規約に違反しないことを約束する誓約書の提出が必要になります。
ただし、その審査に通って大手プラットフォームでの販売が許可されれば爆発的に売れます。K-DADもよそのお店が休日は発送しない中、GW中も発送することにしたらそれだけで受注が殺到しました。
狙い目はアマゾンです。もともとダントツで一番売れるプラットフォームにもかかわらず審査が厳しいのでしょうか、マスクを売っているセラーがあまりいません。
楽天とヤフーは連休前くらいからマスクを売る業者が急に増えてきました。そして徐々に価格競争が始まっています。アマゾンではまだそれほど価格が落ちていません。
そういった大手プラットフォームで売れない人は自前のショップを作ったりSNSで告知して売ることができます。
BASEなどのサービスで気軽に一品だけのショップも作れますし、
Paypal(ペイパル)を活用すれば自前で購入ボタンを作成して、ペイパルの決済システムを利用することができます。作った購入ボタンを自分のサイトやブログ、SNSに貼り付けて告知すればプラットフォームに頼らずとも販売できます。
これはマスクに限らず自分のハンドメイド作品などの販売に応用することもできます。
自前で販売する場合、法令に違反しなければプラットフォームの規約に縛られることはないのである程度自由に販売できます。
ただし大手の露出力には頼れないので自力で拡散していく必要があります。
我々は元来がネット販売業者なのでネットで販売を完結することを望みがちですし、それが一番楽なんですけど、リアル社会(オフライン)の世界に目を向ければ卸したり販売できるところは格段に広がりますね。
例えば
- 介護施設
- 医療施設
- 保育施設、学童
- 宅配営業所
- 個人の商店
- タクシー会社
- etc
まだまだマスクを欲しているところを連想したら出てきそうですね。
こういったところで大量のマスクを欲しているところはまだありますので近隣で営業先をリストアップして営業をかければまとまった数を販売できるルートが確保できるかもしれません。
私は届いたマスクを知り合いの看護師さんなどにお譲りした残りが捌けなかったら苦手な営業かけようかと思っていましたが、幸い1の方法で全て捌けそうです。
また、ワイドショーでも最新よく見かけますがオフィス街やオフィスビルの入口でマスクを路上販売している人も見かけますね。
リヤカーで常に移動しながら販売していれば路上販売にならないので許可がいらないらしいです。(ニュースの伝聞です。本当にやるなら地元の警察署に確認してくださいね。)
もしくはオフィスビルとか駐車場などの私有地なら所有者に許可を取ればクルマとかデスクを置いて販売できますね。
最後に
それにしてもマスクはもう参入者が増えすぎましたね。
加えて国産のマスクが同程度の価格で流通してくれば消費者さんはそちらに流れていきます。
我々のような業者の役目はそこまででいいでしょう。ふだんからマスクを扱っているわけではないのですから、マスク不足の時に元々持っていた流通ルートを使って世のお役に立てれば十分です。
これからは株とかと一緒で供給(売り)がダブつくと焦ってとんでもない安値で手放す(狼狽売り)人が出てきます。
楽天やヤフーショッピングではすでに50枚1980円なんて価格で売っている店も出始めました。それが善意からなのか焦って手放そうとしてるのかわかりませんが。
こういった店は原価を見ればわかりますがほぼ利益度外視か赤字でやって下さっているのかと思います。
今からマスクを売ろうなんて人はババ抜きのババを引かないように気をつけないといけません。
ところで民間でマスクが出回り始めたというのに、我が家にはアベノマスクはまだ一向に届きません。
このままだとアベノマスクが届いたときにはすでに大方の人は不織布の使い捨てマスクが買えていて布マスクなんかいらない状態ということもありえます。
マスクが充足して、忘れた頃に空気を読まずにアベノマスクが届いた、みたいな・・・。
そうすると安倍首相肝いりのこの策は何だったのか、ということになります。
アベノマスクが届いたら抗議の意を込めて突き返してかかった税金を還付してもらいたい気分ですが何か手続きないですかねー。
今回の記事は役に立ちましたでしょうか。
お読みいただいてありがとうございました。
またよろしくお願いいたします。
K-DAD