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バンコク ワニ革工場 Tan Sin Co.,Ltd. 良心的でOEM注文も可能 K-DADが実際に買い付けしているお店教えます③

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ワニ革工場 Tan Sin Co.,Ltd. K-DADが実際に買い付けしているお店教えます③

 

K-DADがオーダーしているワニ革工場 

 

こんにちは。K-DADです。

私、K-DADが実際に買い付けしているお店の紹介シリーズ、その第三弾です。

 

今回はワニ革の工場兼ショップです。

今年に入ってから取り引きをさせていただき、11月の出張でも注文してきました。

 

しかし、このお店ネットで検索してもほとんど出てこないです。

それはこの会社、バンコク郊外の工場兼事務所しかなく都心のマーケットに店舗を出店していないからです。

でも製品の質はよく、良心的な取り引きをしてくれるので信頼できる取引先になっています。

 

なぜそんないいお店を教えてくれるのかと前回の買い付け店紹介の時も聞かれました。

その理由は、特にこのワニ革のお店に関して言うなら、もしこの記事を見て注文する方がいてもオリジナルの製品をオーダーする方が多いだろうと思われるので、結局はオーダーする人のアイデア次第、K-DADの商品をそっくり真似されることは少ないだろうということで気前よく教えてしまいます。

 

もし、この記事のおかげでこのワニ革のお店に注文が増えれば、私もお店に恩返しできますのでうれしいです。

 

今回は場所から考えても通常知りうるお店ではないので貴重な情報になります。

偶然お店にたどり着ける場所ではなく、知らない人はこのお店に行くことはできないでしょう。K-DADもバンコクの輸入代行業者(バンコクパスポートさん)に教えてもらい取り引きが始まりました。日本人が独力で行って商談をするのは難しいと思います。

そして片言の英語は通じるものの、OEMなど込み入った会話はやはりタイ語でやり取りするのがベストなので、ここへ行くにはタイ人の通訳さんにアテンドをお願いしたほうがいいですね。

 

アテンドはいつも紹介していますが、K-DADもお願いしているこちらがおすすめです。

bnk.yiwupassport.com

 

タンシン ワニ革店

 

K-DADがワニ革製品をオーダーしているその会社は

Tan Sin Co.,Ltd.

という会社です。

我々はタンシンと呼んでいます。

製品の品質がよく、価格も良心的な工場です。

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多くの証明書や表彰書が品質を物語っている

 

もちろんワニ革の輸出に必須のCITES輸出許可書を発行してくれます。

ワニ革製品の輸入手続きはこちら:

www.k-dadblog.com

 

タンシン ワニ革店へのアクセス

BTS(高架鉄道)のスクンビット線ケーハ駅(Kheha)まで延伸されたことによりタンシン ワニ革店へのアクセスはかなり楽に、わかりやすくなりました。

最寄り駅はBTSスクンビット線のケーハ駅、そこからタクシーで15分くらい(約100バーツ)です。

BTSスクンビット線はバンコク市を出るサムローン駅を過ぎたあたりから明らかに高層の建物が減り、風景がのどかになってきます。

余談ですが、BTSスクンビット線はいずれシラチャーパタヤまで延伸されたりするんでしょうか・・・。

終点のケーハ駅までは結構電車に揺られます。スクンビットのアソーク駅からケーハ駅までは約35分かかります。

 

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駅を出るとケーハ駅BTSスクンビット線の終点のため、そこよりさらに郊外へ行く客を目当てにタクシーが列をなしているのでタクシーはすぐ捕まります。

 

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BTSケーハ駅から客待ちのタクシーでワニ革工場へ

タンシン ワニ革店BTS+タクシーでアクセスできる位置にありながら、すでにバンコク市を外れ、隣のサムットプラカーン県に位置しています。

詳しい場所はタンシン ワニ革店のLINEを登録していただいてご確認下さい。私もいまだに一人ならケーハ駅からタクシーにルートを説明できません。

 

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タンシン ワニ革店のLINE QRコード

タクシーに乗って、もはやタイの田舎のような半舗装の道を砂ぼこりをたてながら走ります。

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木造の家や小さい工場が並ぶ道を走ること約15分、工場に着きました。

日本人がそれとわかる目立った看板もないので一見ワニ革工場ともわからないような敷地です。

 

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駐車場に降りると右手に工場が見えます。

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事務所の右手に併設された工場

正面の事務所に入ると大量の既製品が展示されています。

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事務所に展示されている商品の現物購入なら1個からOKです。

とりあえずサンプル的に購入して売れ行きを試してみてもいいですね。

 

よくエルメスのバーキンと同じデザインをワニ革で作ったバッグを仕入れるといいよ、なんておすすめしている方がいます。タンシン ワニ革店にもそれらしきバッグがありました。でもそういうバッグは仕入れてはいけません。

 

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ブランドバッグのデザインを模した製品は買い付けない

エルメスはバーキンのデザインを意匠登録してるはずですので、いくらノーブランドのバッグと言えどもエルメスの意匠権を侵害する恐れがあります。タイ人には悪気は全くありません。仕入れる日本人の側でこれは仕入れていいものか、悪いものか判断しないといけないです。

 

そういう危ない橋を渡らなくても利益の出る商品はたくさんあるので安全な商品を仕入れましょう。

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展示品はその場で1個から購入可

 

事務所の奥では従業員さんが袋詰めの作業などを行っています。

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タンシン ワニ革店の事務所

 

商談の方法
 

さっそく社員さんを呼んでもらって商談開始。

日本から持ってきたサンプル商品を見せて同じような商品を作ってほしいと交渉。

 

タイでオリジナル商品を作ってもらうコツはこちらで解説しています。

www.k-dadblog.com

簡単に説明すると、日本で売れている商品をひとつサンプルとして持っていき、その商品の欠点を補う改良を施してもらって、色や素材を変えて作ってもらうというのがOEMODMの定番になります。

 

そして、タンシン ワニ革店でのオーダーメイド品の注文条件は、

  • 1種類1カラーにつき10個から注文を受け付け
  • 色のアソートは不可

でした。

ということは同じ製品で色違いで10個ではNGで、例えば同じ形の財布でも黒10個茶色10個など1製品1色につき最低10個をオーダーする必要があります。(1色だけでも10個作ればもちろんOK)

 

製品の単価は使用するワニ革の面積、部位によって価格が決まるのでその場で見積もりしてもらいます。

 

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ワニの一枚革のどこを使うかによって価格が決まる

ワニ革製品は1匹のワニの一枚革を裁断して製作しますが

  • お腹の部分の革が一番高く、
  • 次に脇腹の部分、
  • 頭としっぽの部分は安くなります。

お腹の革は柔らかく、模様が割と均一なので作業しやすく見栄えもいいので高価になるのです。

しかし頭としっぽでも、角のような突起のある部分は逆に高価になります。ワイルドで一定数の愛好者がいて希少価値があるからでしょうね。

 

単価の目安ですが、脇腹の革を使うとして、

長財布を作ってもらうと1個約2000バーツ(約7000円)

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定番デザインの長財布は約2000バーツ(約7000円)

アマゾンを見るとワニ革の長財布は品質にもよりますが2万円前後をボリューム価格帯として売れています。

www.amazon.co.jp

メルカリでも売れていますが質がピンからキリのため平均価格は若干下がりそうです。

 

なかなかの利益率と利益額ですが、高額商品になってくるため、

別に用意した化粧箱に入れて売るなど、いかに高級感ある付加価値をつけて売るかという売り方が問われそうです。

小銭入れなど小物はワニ革を使う量が少ないので500バーツ程度(約1800円)から作ってもらえます。

お腹の革を使うともう少し単価は高くなります。

ここタンシン ワニ革店は例えば財布なら表面はワニ革、財布の内側などは牛革を用いて製品を作ってくれます。

 

色のアソート不可は厳しいですが、それでも10個からオーダーを受け付けてくれるのは単価の高いワニ革ですからたいへんうれしいです。

 

あとOEMオーダー時にぜひお願いしてほしいことですが、

長財布などファスナーがある製品の場合は、YKK製のファスナーに交換してもらって下さい。

このお店のもともとの既製品で使用されている中国製、タイ製のファスナーはYKK製のファスナーに比べるとやはり作りが悪く、開閉時の滑りが悪かったり、短期で壊れてしまったりする場合があります。

 

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タンシン ワニ革店ではファスナーを無料でYKK製にアップグレードしてくれる

日本人はファスナーの品質に大変敏感でアマゾンなどネットショップでも、かばんや財布などのレビューにファスナーに関する評価は非常に多く投稿されています。

品質の高いYKK製のファスナーであることは日本のユーザーにはそれだけで強力なセールスポイントになり、中国製やタイの既製品と大きな差別化になります。

 

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YKK製のファスナーであること自体が大きなセールスポイントに

 

このタンシン ワニ革店はYKK製のファスナーに交換するのは無料で行ってくれますので必ずお願いしておいてください。(すでにある展示品はもちろんできません)

 

注文が確定したら、見積書を書いてもらい前金を支払います。

帰りは工場の社員さんが車でBTSケーハ駅まで送ってくれます。

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BTSケーハ駅

オーダー完成後は
 

オーダー品の製作期間は量にもよりますが、約3週間。 

その後CITES輸出許可書を送ってもらったり、経済産業省に輸入許可を取るのが1週間かかるので、オーダーから日本への発送は1ヶ月ほどと見ておいたほうがいいです。

 

ワニ革製品の輸入許可手続き この1ページで理解できます:

www.k-dadblog.com

 

注文制作が完了した段階で残金を支払うと発送してくれます。 

日本に届いてしまうと手直しや返品はほぼ不可能になってしまうのでやはりタイ国内に輸入代行業者をひとつかまして検品をタイで行ってもらうのがいいです。

そうすれば何か問題があればまずタイ国内で対応してくれますからね。

 

そして、1点残念なのがタンシン ワニ革店原産地証明書を発行したことがないそうです。タイから日本へワニ革製品の輸入時に10%の関税かかるのですが、これを免税にしてもらうためには原産地証明書を店に発行してもらう必要があります。

タンシン ワニ革店は実質これができないそうです。

 

原産地証明書の取得はお店には多くの手続きが必要になるため、タンシンもあまり乗り気ではなかったです。よっぽど多くのオーダーをするならお願いできるかもしれませんが現状では無理を言わず10%の関税を払って輸入しています。

1度の注文量が増えれば取り引きの継続をネタに原産地証明書の発行をお願いしたいです。

(関税と別にワニ革製品かどうかに関わらずタイからの輸入には輸入消費税が必ずかかります)

 

バンコクからBTSで行けて品質がよく比較的良心的なTansin(タンシン ワニ革店)

ワニ革製品の販売を検討されているなら一度は利用を検討されてみてはいかがでしょうか。

 

K-DAD